2019-01-01から1年間の記事一覧

「温故創新」191227 N362 伊波喜一

大風に 竹林揺れ ゆらゆらと 洗濯物が 吹きとびそうな 暖冬だと思っていたら、朝方から急に大風が吹き初めている。神社の竹林が、遠目にもゆらゆらと揺れている。庭のサクランボの枝と壁がこすりあう音が、鈍く響いてくる。北国は大雪との予報だ。 屋上屋を…

「温故創新」191222 N361 伊波喜一

高齢化 増え続けるか 認知症 幸齢目指した 予防必要 「5年後には、日本の高齢者の5人に一人が認知症になる」。国の発表に驚く反面、人ごとではないと実感する。認知症の要因である中年期の難聴や高血圧、肥満、高齢期の喫煙やうつ、運動不足、糖尿病などは、…

「温故創新」191221 N360 伊波喜一

191221 N360 伊波喜一 餌づけされ 人里近く 出没し 迷惑がられ 気の毒な猪(いの) これからが年賀状作成の追い込みである。来年の干支は鼠、今年の猪ともそろそろお別れだ。そのイノシシだが、ここのところ里山から人里に降りてきて、市街地を全力疾走する…

「温故創新」191219 N359 伊波喜一

枝落とし 冬備えする 木々の群れ 伸びすぎた髪 刈られたるよう 令和の冬は暖冬のようだ。先の木枯らしにも幾許かの枝葉は残り、ここに来てやっと散り終わろうかというところだ。先週、家のサクランボの枝落としをした。結構、枝が横に伸びていて、素人なら目…

「温故創新」191214 N358 伊波喜一

環境も 利便性もと 欲張りて 開発急ぐ ベンチャー企業 吉野 彰さんがノーベル化学賞を受賞した。80年代日本の企業研究のパイオニア的存在であり、基礎研究の成果を示した格好である。特許の報酬と同時に社会への貢献度が求められるところに、発明の醍醐味が…

「温故創新」191212 N357 伊波喜一

何のため 誰のためのか 治安維持 顔認証の 導入怖し 顔認証システムをめぐって、世界中を巻き込んで賛否両論沸き起こっている。明年の東京五輪ではスムーズに入場できるよう,入場者の顔認証登録を予めしておく。そうすることで、入場の可否だけでなく、テロ…

「温故創新」191207 N356 伊波喜一

便利さに 溺れることの 恐ろしさ 人の生き方 大地と共に 実家から車で足を延ばすと、谷間の僅かなスペースを生かして、畑が耕されている。天水を引き、水まきに生かし、葉野菜など植え付けている。丹念に耕されているのが、遠目からでも分かる。畑仕事を楽し…

「温故創新」191204 N355 伊波喜一

今ここに ある生活を 生かしつつ 変化取り入れ 共に栄えん どうしようか迷っていたが、思い切って実家の畳を張り替えた。京都で住み込んで修行したという畳職人の腕は確かで、毛羽だっていたのが足にサラッとする。この感覚がたまらない。本畳は編み方がザッ…

「温故創新」191202 N354 伊波喜一

なだらかな 芝生の丘に 平屋根が 返還決まり 人の気なくて 国道330号線沿いを車で走っていると、返還の決まった米軍住宅がフェンス越しに見える。しばらく刈り込んでいないのだろう、伸びた芝生のなだらかな傾斜が続き、コンクリートの平屋がゆったりと並ん…

「温故創新」191130 N353 伊波喜一

それぞれの 違いに目向け 伸ばすかな 僅かな機会 捉えて活かす 環境が先か遺伝が先かは、議論の分かれるところである。人は環境に左右されるが、環境を乗り越えるのもまた人である。これは、筆者がコスタリカで聞いた話である。 Aさんは小学校5年生の時に、…

「温故創新」191128 N352 伊波喜一

恩人の 思い 心に 描きつつ たわわに実る 黄色の実たち 年末準備のため、師走を前に帰省した。先月末の首里城大火の影響が気になっていたが、案に相違して、観光客は減っていなかった。キャビン・アテンダントの話では、「こんな感じで満席です」とのこと。…

「温故創新」191124 N351 伊波喜一

僅かでも 陽が射すことの 有り難さ 法王来日 メッセージ込め 足かけ3日間、雨が降り続いた。気温は8℃でも、体感温度ではかなり寒く感じる。被災地はこの比ではないだろう。 カトリック教会のフランシスコ法王が、11月23から4日間の日程で来日した。フラン…

「温故創新」191121 N350 伊波喜一

豊かなる 社会目指して あくせくと 働く先に どんな夢見ん 抜けるように空が青い。これからどんどん空が高くなる。吸い込まれてしまいそうだ。 師走を前に、国会も論戦が過熱気味である。桜を見る会招待者1万5千人の内、半数以上が官邸・自民関係者で占めら…

「温故創新」191120 N349 伊波喜一

結びつき 語る場こそ 求められ 中間層の 凋落止(と)めん 日中の暖かさとは裏腹に、木枯らしが吹くと夜風が身に堪える。道道の木々も一気に赤や黄に色づいている。秋から冬に季節が変わったことを体感する。 アメリカの中間層が、あるいは世界の中間層その…

「温故創新」191117 N348 伊波喜一

自らが 考え 声を出せる国 言の葉(ことのは)の民 異を申すべし 桜を見る会前夜祭の宴会費用が5千円では安すぎるということで、総理がメディアの追求を受けている。超一流ホテルで満足な食事と飲み放題でその値段では、確かに安すぎる。ホテル側の忖度が働…

「温故創新」191115 N347 伊波喜一

集約し 効率と手間 工夫して 便利さだけに 頼るべからず またもや、大手コンビニが時短を発表した。深夜休業などの見直しを兼ねて、人手不足に対応するとしている。そもそも物流の利便性から、同一社のコンビニを近場に乱立させたことで、従業員の確保が激化…

「温故創新」191109 N346 伊波喜一

これからの 人に時代に 投資する 過去から未来 俯瞰しながら ここのところ晴天が続いている。鰯雲が美しい。その日中の暖かさとは裏腹に、朝晩の冷え込みが厳しい。秋から冬へ足早に移り変わっていくようだ。 超高齢社会を迎え、年金や介護保険などの社会保…

「温故創新」191102 N345 伊波喜一

技と技 力と力 ぶつかりて 攻めて守りて チャンス掴まん 2019ラグビーワールドカップ日本大会決勝が、横浜国際競技場で行われた。決勝はイングランドと南アフリカで行われた。下馬評通りに白熱した試合展開となった。前半はほぼ互角だった。イングランドがト…

「温故創新」191031 N344 伊波喜一

燃え盛り 燃え落ちる城 哀れなる 史実の重み 復興願う 首里城が燃え落ちた。午前2時34分頃、玉座のあった正殿から 出火、北殿、南殿、番所が全焼した。延べ4200㎡を焼き、11時間後に鎮火した。正殿内には絵画や漆器、書跡、染折など、沖縄の歴史を綴る文化…

「温故創新」191030 N343 伊波喜一

同苦する 祖国追われし 民哀れ 我身差し措き 難民支援 緒方貞子氏が亡くなった。享年92歳。難民支援に捧げた生涯だった。国連難民高等弁務官として、悲劇が生じた国から逃れたくても逃れられない人々を、国内避難民として初めて国連の保護の対象とした。また…

「温故創新」191029 N342 伊波喜一

晩秋の 絵画にふれる ひとときを 皆でくつろぐ 日の来ることを 東京富士美術館で「フランス絵画の精華」展が行われている。白眉は「ポリニャック侯爵夫人」であろう。ポリニャック侯爵夫人は、フランス王ルイ16世の王妃マリーアントワネットの取り巻きの一人…

「温故創新」191027 N341 伊波喜一

5Gの 技術使って 生活の 質を変えなん 生活革命 在宅介護をしている友人のところに、お邪魔した。炊事・洗濯・入浴など、健康であるときには普通に出来ることが出来なくなる。肉体的にも心理的にも、これらがどれほどの負担になるか計り知れない。話を聞い…

「温故創新」191025 N340 伊波喜一

入念な 打ち合わせなく 決めてゆく IOCの 考え如何 2020年東京五輪のマラソン、徒歩競技会場を札幌市に移す案で、IOCと東京都が揉めている。国際オリンピック委員会(IOC)のジョン・コーツ調整委員長は「決定権限はIOCにあり、すでに意思決定は…

「温故創新」191025 N339 伊波喜一

次世代に わたるビジョンを 描きつつ 世界と共に 復興発展 なぜ、平成は失われた30年になってしまったのか。それは次世代にわたるビジョンが描けなかったからだ。差別・分断・束縛・エゴ・戦争の時代から、人道・連帯・教育・福祉・平和の時代へと明確なビジ…

「温故創新」191022 N338 伊波喜一

即位する 天皇として 内外に 平和の道を 宣言されて 皇居宮殿松の間で即位礼正殿の儀が行われた。昨夜来の雨が止み、薄陽が差した。世界128カ国地域と国内から2千人が参列した。天皇陛下は貴櫨染御ほう(こうろぜんのごほう)を身にまとい、高御座(たかみく…

「温故創新」191020 N337 伊波喜一

敢闘の 日本チームの 闘いに 応援する者 涙するかな 南アフリカ戦が終わった。日本は前半は3ー5と僅差だったが、後半攻め込まれ3ー26と地力の差を見せつけられた。南アは交替要員も含め、体力を温存していた。補充要員を十分に用意できたところが、先ず南ア…

「温故創新」191019 N336 伊波喜一

英議会 EU離脱 延期する 残るも出るも 厳しき船出 英国のEU離脱をめぐり、EU首脳会議は17日、従来の離脱条件を修正した協定案を承認した。英議会は19日、この協定案の議決を延期した。これにより、英国はEUからの離脱を延期することになった。ジョン…

「温故創新」191019 N335 伊波喜一

コミュ障の 心開いて 道進む 違い認めて 共に生きなん コミュニケーション障害を散見することが多い昨今である。人にはコミュニケーションが上手な人もあれば、そうでない人もある。昔も今もそれは変わらない。ただ、今はSNSに見られるように、即返答を求…

「温故創新」191014 N334 伊波喜一

目的と 手段の混同 いつの間に 一度進めば 後に戻れぬ AIばやりである。車の自動運転から自動飛行まで、正確無比な運行が謳われ、人知のリスクを回避できるという。昂じて、AI兵器も開発の段階から一気に実用段階のレベルに達している。今のところ、戦争…

「温故創新」191013 N333 伊波喜一

伝統の スクラムハーフ 押し負けず 押しては寄せる 敵陣破る 「勝って決勝トーナメントへ!」 試合開始前から、手に汗握る思いでいた応援団が多かったことだろう。試合開始早々、日本はスコットランドに一瞬の隙をつかれ、先制トライを決められる。スコット…