「温故創新」240421 N1411伊波喜一

想像の 心育てる 大切な 読書の機会 創り出すかな 

 蚊に刺されて、腕の裏側が痒い。庭先にちょっと立ち止まっていただけだが、気づいたらあちこち刺されている。皮膚の柔らかいところを、狙われている。軟膏を何度も塗って、ようやく痒みが治まった。

  蚊取り線香と痒み止めは、沖縄の生活での必需品である。

 世界的な建築家の安藤忠雄さんは、子どものための図書館「子ども本の森」を作っている。大阪の中之島を皮切りに、今月8日熊本にもオープンした。安藤さんはなぜ、図書館を作ろうと思ったのだろうか。

 1つは自身を育ててくれた社会への恩返しである。

 2つは国際情勢の大きな変化の中、日本の立ち遅れが深刻であるからである。この国が生まれ変われるかは、子ども達にかかっている。それは偏差値を基準とする現今の教育ではなく、子ども達が自由な心で考え、行動へと踏み出す勇気を培うことだ。

 確かに、現今の日本や世界の教育は知育過多である。教えた通りにやるべきことを是とするやり方では、創造的な生き方は出来ない。他と比較することでは、価値的な生き方は生まれない。読書を通して、自身の想を広げることが価値を生み出すと、安藤さんは考えてきた。

 大阪中之島の子ども図書館を昨年、上さんと孫が訪れた。1歳になった孫は自分の手で本を手に取り、元の場所に戻していた。文字通り、本を身近に感じることが出来た。

 世界中に図書館を作るという安藤さんの夢が叶うよう、応援したい。