「温故創新」240422 N1412伊波喜一

最終の 工事の細部 打ち合わせ 住む人目線 住まい楽しく 

 黒木のてっぺんまで、ツタが這い上っている。庭師の比嘉さんに「ツタは下を切り落とせば、上は自然に枯れるよ」と教えられたが、正直なところ半信半疑だった。ところが一日経ってみると、その言葉通りに上の方まで枯れている。さすがにプロの一言は、深みがある。

 建築設計のカポックと、平屋の最終工事打合せをした。玄関の仕様からコーキング、シロアリ駆除まで40項目を確認した。

 室内のリノベーション工事は粗方終わっているので、あとは細かいところをどう仕上げていくかである。これは居住者の好みの問題が大きい。細部にわたる調整が求められる。

 岡戸さんはそこを1つ1つ確認しながら、進めていった。かなり面倒なことだと思うが、生活者目線で話を進めてくれた。

 コスパやタイパで考えれば、効率よく進めた方がいいに決まっている。それを行きつ戻りつしながら、こちらの意向を形にしてくれた。如何せん、時間がかかり過ぎるのが唯一気にかかる。

 そんな時、渡久地さんは「ゆっくり決めていってください。生活していくと、『ああしたらいい、こうしたらいい』と考えが変わっていくので、焦って今一気に決めない事ですよ」と笑顔でいる。

 確かに、生活は実際に暮らしてみないと分からない。微調整する必要も出てくる。アイドリングのように肩の力を抜いて、ざっくりと進めていこうと思っている。