足元の 不況深刻 ホームレス 右肩経済 貧富愕然
日本海側は大雪で、交通障害や通信障害が懸念されている。沖縄も風が吹いていて、底冷えする。枯れ葉が渦を巻いて、吹き込んでいる。
米国ではホームレスが77万人を数えた。これには、ホームレス状態だった人を、保護施設に入居させたケースも含まれる。移民の流入や物価高で、昨年から18%も増えている。
今年の大統領選で、移民や物価高騰が共和党の目の敵にされ、接戦を勝ち抜いたことは記憶に新しい。
ただ、米国の場合、移民によって労働の下支えがされている。低賃金で重労働をまかなっている移民がいなくなれば、賃金が高騰するのは明らかである。政策上の矛盾が露呈し、経済の上でも生活の上でも綻びが出るのは、時間の問題である。
また、広範囲な麻薬の慢性化は、米国の病理を深く複雑なものにしている。その麻薬患者を更生させるには、限りなく時間と金と人手を要する。結局、麻薬がはびこる原因を追求し取り除かなければ、元の木阿弥と化する。
米国の根本に横たわる経済格差、人種間や政治観の対立、軍事力で事を決する姿勢がその原因となっていることを、見つめ直す時である。
仮想敵を作り出し、対症療法で事態を変えようとしても、早晩行き詰まる。先進国は特に他国に目を向け、互いの持ち分を分け与えていく生き方をしていかなくては、世界中が共倒れになってしまう。