「温故創新」191013 N333 伊波喜一

伝統の スクラムハーフ 押し負けず 押しては寄せる 敵陣破る 

 「勝って決勝トーナメントへ!」 試合開始前から、手に汗握る思いでいた応援団が多かったことだろう。試合開始早々、日本はスコットランドに一瞬の隙をつかれ、先制トライを決められる。スコットランドは、重量級のフォワード選手で押しまくり、パスをつないで日本を翻弄してきた。その勢いが止まらない。それに対して日本は左右にパスを振り分け、逆にスコットランドを翻弄した。そして相手の隙を捉えて、前半に3トライを決めた。 このまま楽々と逃げ切るかと思いきや、後半、スコットランドの猛反撃が始まった。評判通りに、スコットランドは力勝負で押しめくる一方、キックとパスを活かして攻め込んできた。その重量級選手の突進を、体当たりで止めにいく日本の姿に興奮した。 ジョセフHCは日頃から、細かいシミュレーションに加えて、状況に応じた判断を求めてきた。微妙なパス回しや巧みなキックでのボール転がしなど、日頃から選手に判断を委ねる訓練がここ一番で発揮された。指示し考えさせ、実施させ自信を持たせる。これは出来るようで出来るものではない。

 ここに日本社会の閉塞性を破るヒントが、ありそうな気がする。