「温故創新」191124 N351 伊波喜一

僅かでも 陽が射すことの 有り難さ 法王来日 メッセージ込め 

 足かけ3日間、雨が降り続いた。気温は8℃でも、体感温度ではかなり寒く感じる。被災地はこの比ではないだろう。 カトリック教会のフランシスコ法王が、11月23から4日間の日程で来日した。フランシスコ・ザビエルが日本にキリスト教を伝えて、470年目に当たる。法王は今回、「人類史に残るあの悲劇の傷に、今なお苦しんでいる人々に会いたい」と、被爆地訪問への意欲を示していた。長崎市の爆心地公園で、法王は「核兵器についてのメッセージ」で『核兵器は世界や国家の安全を脅かすことから、私達を守ってくれるものではない』と述べ、各国の政治指導者に向け核廃絶を訴えた。また、広島市平和記念公園では『戦争のために原子力を使用することは、犯罪以外の何物でもない』と述べた。これは仏法の説く平和思想とも相通ずる。原子力を使用するものはそれが大国であれ何であれ、まさに悪魔の所行であり、断罪されねばならない。

この思想を広めていくには、とてつもないエネルギーと粘り強い説得が必要となる。民族・体制・宗教・慣習を超えて、人の心には善心がある。このことをどこまで信じ抜けるか、試されているのだ。