「温故創新」240628 N1459伊波喜一

4年ぶり 直接対決 優劣が 年寄り対決 どちらもどちら       

 駐車場を掃いていると、カミキリムシがコンクリートの上をはっている。コンクリートと同色で、ぱっと見ただけでは区別がつきにくい。樹液を吸っているはずだが、この暑さで具合が悪くなったのだろうか。

 11月の米大統領選に向け、バイデン大統領(81)とトランプ前大統領(78)のテレビ討論会が行われた。4年ぶりの直接対決とあって大いに注目を浴びたが、期待感に欠けた内容となった。

 論戦は経済政策から移民問題、安全保障についてなど、現職大統領なら有利に戦える内容のはずだった。

 しかし、バイデン氏の咳払いや声の弱々しさに加え、表情の乏しさや動きの不自然さ、言い淀みなど不必要な間合いが目についた。議論の内容以前の問題が、クローズアップされた格好となった。

 案の定、討論会後の支持率では、トランプ氏が2倍の支持を集めた。 

 一方のトランプ氏は新鮮味に欠け、具体的な政策が見えてこない。米国一国だけで国が成り立つか分かりそうなものだが、それでもその場の空気を掬い上げ、自国中心主義を訴えれば支持者は熱狂する。

 トランプ氏復活となれば、安全保障や安全外交、経済政策の締め付けや要求が高まるのは避けられない。日本は自衛策を講じなければ、予算を絞り取られる結果となる。

 米国頼みから脱却し、米国以外の国々、特にアセアン諸国との連携を密にして、大国の脅威に備えてゆくことが急がれる。