「温故創新」220604 N1049 伊波喜一

出生の 少子化加速 推計の 出生率の 減少早し  

 陽射しは強いものの、風が涼しい。日陰にいると、肌寒く感じる。昨日の雨で、湿り気を帯びた空気が拭い去られたようだ。

 2021年に生まれた日本人の子どもは、81万1604人だった。前年より2万9231人少なく、6年連続の減少となった。

 一人の女性が生涯に産む見込みの合計特殊出生率は1・30で、これも前年より0・03ポイント下がった。この調子でいくと、日本人の人口が1億人を切るのは、49年より早まる見込みとなった。

 都道府県別にみると沖縄が1・80とトップで、東京が1・08と最下位だった。

 つい先頃までは保育施設が足りず、待機児童解消が施策の要ともなっていた。ところがこの分では定員割れが確実で、存続が危ぶまれる自治体が次々に出てくる。

 日本の教育費の過剰出費は、子育て現役世代に二の足を踏ませている。今後は結婚に至るまでの出会いから、出産・育児に至る負担金の補助や軽減、授業料無償化や免除など、総合的に施策を考えていく必要がある。

 日本の子育て支援に当てる予算は、対GDP比で1・73%である。

  人を育てるには3世代、約100年かかると言われる。日本の将来を考えるならば、未来の人材に10%投資しても足りないぐらいではなかろうか。