「温故創新」211222 N978 伊波喜一

一日の 時間短し 寝不足を 解消するか 冬至の夜更け   

 今日は冬至。日の出が6時47分、日の入りが16時31分で、日照時間は10時間にも満たない。夏至と比べると、5時間も短い。

 夏は朝が早く、夜が遅い。生活のリズムが、ついつい夜型へとなりがちだ。睡眠も不足しがちだ。

 1日の睡眠時間が8時間必要と言われても、若い頃はピンと来なかった。受験の心得には「4当5落」とあり、睡眠時間を4時間にまで削らなければ合格しないと、まことしやかに伝えられていた。

 膨大な量の記憶をしなければならないとなると、削れるのは眠りだけということになる。眠いのを堪えて頑張ってこそ、栄冠を勝ち取れるというわけだ。しかし冷静に考えてみると、随分おかしな話である。

 脳は常に活動している。それは覚醒している時も、睡眠中もである。新しいことを学び、関連づけ、意味づけをする。善悪も含めて、膨大な情報量を取捨選択し、概念化する。それだけ、四六時中フル回転しているのだ。

 その疲れを取るには、頭を休めることだ。つまり、睡眠である。そう考えると、睡眠の大事さは言うに及ばない。特に午前0時から午前2時にかけての睡眠の質が、問われる。この時間に熟睡することで、脳の疲労が取り除かれる。

 特に現代は、慢性的な睡眠不足状態にある。眠りを軽視しては、人生の大損を招くのではなかろうか。