「温故創新」230206 N1173 伊波喜一

脳疲れ 光まみれの この地球 ながらスマホで 夜もダラダラ

立春を境に、陽が暖かい。陽射しも強く、日焼けしそうな塩梅だ。暑さ寒さを繰り返しながら、春が近づいてくる。

 子どもの睡眠不足が、深刻化している。受験期の睡眠時間は4~5時間で、一日中脳が刺激されている。これにスマホが加わり、ほっとする間もない。身も心も、始終何らかの緊張状態に置かれている。 

 思春期は夜型が一般的で、午後11時前に寝ることが難しい。そのぶん朝早く起きるのは苦手で、午前8時以降が適している。このような理由から、中央大学高校のように、登校時刻を午前9時15分に設定している学校がある。

 確かに、高校から大学にかけては生活リズムが夜型にシフトする。これがだんだん若年齢化すると、夜型の生活リズムが定着することになる。したがって、今後子ども達の睡眠時間をどう確保していくかは、国として取り組むべき課題となろう。

 近年、子どもだけでなく不登校や引きこもりなど、現代は様々なストレスから社会生活に適合しにくい状況が顕著となっている。その原因の一つが、睡眠の不具合である。よく眠れない、寝ても寝た気がしないなど、睡眠障害に近い様子が報告されている。

 人は寝ないと生きられない。人の活動を支える眠りの質を高めるためにも、法や環境整備を真剣に考えていく時期に来ていると思わざるを得ない。