「温故創新」210702 N805 伊波喜一

食べ物の 選択大事 環境の 未来に直結 見直しの時                 

 夜半から降り続いた雨が、横なぐりに吹いている。時折窓に当たる音が聞こえる。台風接近の影響だろうか。大水や出水には十分、気をつけてゆきたい。 

 国際食糧政策研究所の報告書によると、1日1・9ドル未満で生活する貧困層は、コロナ前より20%増加している。

 またコロナ下の影響で、来年までに消耗症(重度の栄養失調)の子どもが9300万人も増えると予想されている。それ以外にも、気候変動や紛争が貧困に追い打ちをかけている。 

 2世紀前までは、全世界の耕作地に適した土地のうち、わずか5%しか農地として使われていなかった。

 ところが今では、40%も農耕地として使っている。結果、人口爆発と動物性食品への需要が森林破壊を引き起こし、未知の動植物との接触をもたらした。

 今後、未知との遭遇で新・新型コロナウイルスが蔓延する可能性が、極めて高くなると予想されている。 

 国連のCOPによると、地球全体の温室効果ガスの3割が人類の食料システムから排出されている。人類が何を食べているかが、地球環境の未来に直結している。

 人と環境とが不可分のことを、依正不二という。人の欲望を転換するには、依正不二の哲学が根づくことが先決であろう。