「温故創新」201002 N552 伊波喜一

過去最多 不妊治療で 授かるか 体外受精 5万7千             

 秋晴れの一日だった。FSRで汐留の日本科学未来館に行った。コロナ禍の影響で入館者が少なく、ゆっくりと体験出来た。 

 2018年に不妊治療の体外受精で誕生した子どもは、5万6979人にのぼる。この年の総出生数は、91万8400人である。およそ16人に1人が、体外受精で生まれた計算になる。

 晩婚化などの影響で不妊に悩む夫婦が増えており、18年度は治療件数が45万4893件と過去最高となった。これは9月末に、日本産科婦人科学会が発表した。  

 不妊治療は一部を除き保険適用外のため、患者の自己負担が大きい。金銭的に余程余裕がないと、治療を継続できない。

 コロナ禍で右肩下がりの経済状況の中、失業率も3%に上昇している。個人の努力目標では済まない。

 そんな中、菅首相少子化対策として、不妊治療の保険適用拡大を打ち出している。

 これには与党もイニシアチブをとっており、今後の少子化対策の根幹に関わる対策となっていくことは間違いない。 

 勿論、不妊治療を金銭的にバックアップするだけでは、十分でない。社会全体でこのことを受けとめ、未来への橋渡しとして総合的に取り組んでいくことが必要だ。 

 今後の社会の動向と与野党の協働に、大いに期待している。