「温故創新」201001 N551 伊波喜一

虐待の 実体調べ 明らかに 母子の孤立 受け皿確保            

 今日から10月。雨交じりの一日だ。湿度があるせいか、蒸し暑い。

 厚労省の専門委員会は、ドメスティックバイオレンス(DV)の有無に焦点を当てた分析結果を公表した。

 これは、2007年~18年に発生・発覚した、心中以外の児童虐待死亡事例を調べた結果である。検証可能な死亡事例270人のうち、実母がDVを受けていたのは51人(19%)だった。 

 地域社会との接触はほとんどない・乏しいが75%で、お節介を焼いてくれる地域の人との接触が少ない。親族との接触はほんどない・乏しいが45%で、半々である。

 10代での妊娠経験ありは61%で、DV経験なしの32%の2倍にのぼる。 

 この実態から地域との接触がなく、近くに経験豊富な相談相手がいないことが分かる。

 今の日本では10代で出産すると、安定した収入を得る職業に就くことは極めて難しい。キャリアアップを目指そうにも、乳幼児を抱えては困難が伴う。 

 さらに、DV加害者によって支配され、孤立化を深める。特に実家に帰ったり、相談したり援助を受けたりすることが出来ない場合には、自ら救いを求めることが出来ない。 国は予算と人を早急に確保し、児相など関連機関を支援してゆきたい。