「温故創新」240610 N1446伊波喜一

踊らされ 生産せずに 使うだけ マクロ消費 ミクロ循環      

 梅雨の晴れ間に、薄日が射している。オレンジに黒の混じった蝶が、枝の間を飛んでいる。雨の日は、一体どこに潜んでいるのだろうか。

 「サーキュラー・エコノミー」は、SDGsの先を見据えた言葉である。「廃棄を前提としない経済モデル」と訳す。

 大量生産・大量消費を前提としたモノ作りでは、コストを抑えることが何よりも優先される。そのため、製品には長期間の仕様に耐えられるほどの品質が備わっておらず、資源として再利用されることもない。結果、大量廃棄される。

 この状況は、私達の身の回りを覆い尽くしている現状である。それを自然の素材を多く使って、再利用するのがサーキュラー・エコノミーである。

 拙宅のリノベーションもまさにそれで、改修工事は手間とコストがかかる。しかし、現今の「スクラップアンドビルト」では、活かせる材料も全て壊さなければならくなる。木材や紙の素材は捨て去られる。 

 またサーキュラー・エコノミーは、サービスにも応用することが出来る。サブスクリプションのように商品を購入せずリースするやり方は、資源やエネルギーの大幅な節約となり、廃棄物の削減となる。生産する側にとっても、大幅なコストダウンとなることは間違いない。

 大量生産・大量消費、低コストに慣れ切った私達の発想を変えていく絶好の機会が、今、到来しているように感じる。