「温故創新」240611 N1447伊波喜一

大雨に 何訴える 候補者の 民の暮らしを 感じる人へ      

 縁側を叩く雨の音が、昨晩から続いている。今朝はその音がさらに強く、傘にごうごうと雨粒が当たる。県議会議員選挙も今週が天王山。庶民の暮らしに同苦する政治家を選ぶべく、実績を検討してゆきたい。

 「いい仕事は、必ず誰かが見ていてくれる」と語ったのは、プロ野球界の名将野村克也氏だ。テスト生で入団し、努力の末に捕手のポジションを守り抜いただけに、言葉に重みと生活実感がある。

 私達の日常生活も、華やかなことばかりではない。むしろ、地味で注目を浴びず、称賛されることが極めて少ない。 

 SNSではインスタ映えし、フォロワーが増えることが、自己肯定感を高めることのように言われている。しかし、その華やかな生活を支えているものは、地道で平凡な日常の繰り返しである。この繰り返しが足腰を鍛え、何があってもブレない生き方の核を築く。

 県議選はこれからが天王山である。今日からの押し出しが、候補の当落を左右する。本来、政治は地味で地道な歩みの積み重ねである。だが往々にして派手なパフォーマンスに、人は惹きつけられる。過激で攻撃的な言動に、人は耳目をそばだてる。

 かたや現実は、善か悪かの二元論で単純化できるほど簡単なものではない。だからこそ複雑な現状に妥協せず、調整していく勇気と粘りこそ、政治家に求められる資質である。

 その意味でも、人柄と実績を備えた公明候補に大いに期待している。