「温故創新」211028 N923 伊波喜一

細部のみ 拘泥せずに 大局を 国の大綱 政治で示さん        

 公園の雑木にツタが絡まっている。あれよという間に伸びて、今や木の上にまで這い上がっている。このままでは、木が絡めとられるのではないかと思うぐらいだ。

 衆議院選挙も過熱気味である。マニフェストに拘るのも良いが、国政選挙では日本社会の未来を議論したい。

 日本の今後をどのような形にしていくのか、どのような生き方を示していくのか。それによって、私達の暮らし方が大きく変わっていく。 

 例えば、地球温暖化という環境破壊に対しては、脱炭素化の流れを国際世論として実行しなくてはならない。

 当然、日本国としては経済発展を進めながらも、脱炭素化に舵を切らなくてはならない。

 だからといって、明日から全てのエネルギーをクリーンエネルギーに変えられるわけではない。ここで国のあるべき姿を示し、国民に選択を提示するのが国政選挙の本質である。

 原子や化石燃料を使って、今の生活を維持するのか。それとも、不便にはなるがそれらをやめて、安全で安心な未来を子孫に残すのか。

 利益団体の圧力に依らないこのような政策を推し進めるには、業界団体に支えられた政党では限界がある。

 未来を生きる価値をどう国民に示し、納得させるか。政策そのものの根本が問われている。