「温故創新」240109 N1367 伊波喜一

凍えるか 雪舞う中に 衣食住 暖と食と 薬と笑顔

 東京は夜間の気温が、0℃近くまで下がっている。雪が舞い散る能登地方は寒風に晒され、体感温度がさらに低く感じられる。

 石川県の死者は180人、安否不明者が120人にのぼっている。政府は9日、能登半島地震の被災者を支援するために、2023年度の予備費から47億4千万円を支出することを、閣議決定した。

 16年の熊本地震では23億円を拠出したので、約2倍の額となる。政府は被災地に、仮設住宅を建てる方向でも進めている。

 熊本地震の際、「災害関連死」が、倒壊建物の下敷きになるなどの「直接死」の約4倍になった。今回のように孤立した状況下では、衣食住の確保が非常に難しい。それだけでなく、持病を抱えた患者が医療の手当を受けられない。これらは全て、関連死のリスクとなる。

 これらに加えて、津波被害や家屋が押しつぶされ家族と連絡が取れないなど、さらに過度なストレスがかかっている。現地はその状況の只中にあり、早急な手当が急がれる。 

 国は県内外で比較的被害の少ないホテルや旅館を、「2次避難所」に指定した。また、暖房やトイレのある総合スポーツセンターを、「1.5次避難所」に指定した。従来の自治体枠の支援に縛られず、柔軟なあり方に変えていくことが求められる。

 これらの施設を含めた地域拠点に、全国規模での協力体制を敷き、一刻も早く医療関連の提供が出来ることを願っている。