「温故創新」201008 N556 伊波喜一

世界では 格差歴然 死に至る 世界の死産 200万人               

 台風14号の影響で一日中雨が降っている。気温が上がらず、11月中旬並みとのことだ。秋を素通りして、冬がやってきたかのようだ。

 ユニセフとWHOが報告書を公表した。それによると、世界の死産は2019年に200万人に上ったとのことだ。今回、新型コロナ感染症の拡大で、医療機関に過大な負担がかかっている。

 そうなると、保健制度が整っていない中・低所得国を中心に死産が増えることが懸念される。

 報告書によると、死産の84%は中・低所得国で発生している。地域的にはアフリカや南アジアが75%を占めており、地域間格差が大きい。 

 死産の4割超は、陣痛の最中に起きている。北米や欧州では、陣痛時の死産は6%に過ぎない。しかし、サハラ以南のアフリカで半数近くに上っている。 

 もし適切な経過観察や緊急時の産科治療を受けられれば、死産とならずに済んだ可能性があったと報告している。この事実から、医療体制の充実を図ることの難しさが浮かび上がってくる。 

 2017年度日本の千人当たり周産期死亡率は3.5人である。妊娠満22週以後の資産率は2.8人である。これは公衆衛生と健康保険制度の徹底による。

 世界にも広まることを願うと同時に、少しでも支援していきたい。