「温故創新」230601 N1217伊波喜一

知恵使い 夫婦関係 縛らずに つかず離れず 関係保ち 

 アジサイが一気に色づいている。爽やかな青のグラデーションが、うっとうしい梅雨模様を吹き飛ばしてくれるようだ。

 夫婦関係を維持するのは、なかなか難しい。子育ても終わり、夫婦二人だけの生活になると、互いの価値観が折り合わなくなりやすい。さらに、親の介護や看取りが終われば、その流れが加速する。

 外で稼いでいた夫が退職して家に籠るようになると、夫婦関係は先ず上手くいかなくなる。特に家事や育児、介護を妻に任せっきりだった場合、夫と妻の立場が逆転する。

 今までのように三度の食事の準備や片付け、家事一切をさせていたのでは、上手くいくわけがない。些細なことでぶつかり、感情的になってしまう。だから身の回りのことで出来ることは、ささっと自分でやることだ。

 例えば、買い物や食器の片づけ、洗い物などは、率先してやる。作るのは大変だが、片付けや洗い物もそれに引けを取らない。日々のことを分業して肩代わりするだけで、どれだけ妻の負担が軽くなることか。細々としたニッチな用事を、楽しんでやることがポイントだ。

 あと一日に数時間は極力、外出することだ。夫が家にいて動かないとその分、妻の仕事が増える。これでは、妻の身も心も休まらない。

 退職後の老後は長い。それも、夫婦二人である。つかず離れず、良い関係性を保ち続けるには、相応の工夫が必要である。