「温故創新」230531 N1216伊波喜一

進化した 父性機能の 発達が 農耕・牧畜 リーダー現わる 

 5月も今日で終わる。今朝は気温も19℃までしか上がらず、風が涼しい。汗もかかず、しのぎやすい一日となった。

 人類において進化した父性機能は、農耕や牧畜が始まって以来、強化されたと言われている。採取狩猟生活では、オスの役割はエサを運んでくることである。

 ところが農耕生活になると、協力して生きていかなくてはならなくなる。組織の中で、力を発揮しないといけない。その手本として、父親はあった。

 この流れが変わったのが、近代工業化社会である。手本を示すべき父親は、工場労働に吸収された。その父親に代わり、学校の果たす役割が増えた。教科は元より、友達関係作りから始まって、体育的・文化的行事まで一切の責任を負うこととなった。

 また、経済的にも共稼ぎが主流になり、一家の稼ぎ手・大黒柱としての父親の地位が、相対的に低くなってきた。では、父親の役割がないかというと、1つだけ母親と違うことがある。それが、遊びである。

 必ずしも決められた通りにせず、自分ルールを考え出すのが父親は得意だ。さりとて、枠を取り払って別の事をするのではない。かといって、枠に縛られるわけでもない。マニュアルにがんじがらめにならず、一方に偏することなくやっていく。 

 これが父親の役割であり、ここからが父親の出番だ。