「温故創新」210417 N729 伊波喜一

男並み 無言の要求 奥底に 差別温存 改革進め  

 雨が降ったり止んだりと、陽気が定まらない。着るものの調整も、なかなか難しい。そうこうしているうちに、夏の暑さに入っていくのかも知れない。 

 日本では99年に男女共同参画社会基本法で「男女平等とは女性が社会に参画すること」との価値が生まれた。その流れを受けて2015年に「女性活躍推進法」が出来た。

 これらの法律で謳われているのは、女性が男性並みあるいは以上の仕事をこなし、国を支えることが出来るようになることである。 

 本来、男女平等とは女性に男性並みの仕事をさせることでも、その逆でもない。

 例えば子育て一つとっても、子どもは病気もすれば怪我もする。登校しぶりや引きこもりなども起こる。また高齢者社会を迎えて、誰もが親の介護に遭遇する。

 そういう時に果たして、誰もが仕事を続けられるだろうか。仕事をするという価値感で男女平等を語ったならば、日本社会が偏った価値観で構成される懸念がある。育児や家事・介護などを自己責任にするには、負担が重すぎる。

 まず、非正規職員解消など経済と社会の構造を変える。

 そして、仕事やボランティアも含めた社会への還元という観点から仕事を捉え直すことが、求められているのではなかろうか。