「温故創新」210415 N727 伊波喜一

追い込まれ 女性の自殺 増えてゆく 希望を築く 哲学の有無   

 久しぶりに長雨が続いている。急に湿度が高くなり、暑苦しさを覚える。マスクをしているとメガネが曇り、困った。 

 2020年、国内の自殺者は前年より4・5%多い2万1081人で、11年ぶりに増加に転じた。社会的な危機が自殺リスクを高め、7月以降に自殺者が増えた。

 特に女性の自殺者が15%も増加している。これは、「雇用の調整弁」と呼ばれる非正規労働者に、女性が多く従事していることに起因している。

 その他にも、育児や介護の負担も女性に重くのしかかってきた。 

 6月と8月には小学生から高校生までの自殺者が、倍増した。学校に行けないから、死にたいではない。生きるのをやめたいという子どもが、自殺を選んでいる。

 各国と比べて、この自己肯定感の低さが日本の若者に顕著である。 

 確かに日本は、失敗が許されにくい社会である。終身雇用制度がなくなった分、自分の事は自分でしなくてはならない。

 長い老後の事を考えると、年金や健康など不安になる。 

 これまでは国や会社などの第三者が、面倒をみてきた。しかし、いつまでも右肩上がり社会が続くわけではない。

 希望の持てる社会を目指して、多生多縁の共生社会を目指さざるを得ないだろう。