「温故創新」210416 N728 伊波喜一

アフガンの 撤収固し 米国の 同時テロより 20年経ち   

 春の長雨というが、ここのところ豪雨が続いている。横なぐりの強風も一晩中続いており、まるでスコールのようだ。 

 米国がアフガンからの撤退を発表した。2001年の米国同時テロから20年の節目を迎える9・11までに、全面撤収するとしている。約20年に及んだ米国史上最長の戦争は、終焉を迎える。

 ただアフガン和平は依然としてゴールが見えず、イスラム国の台頭が懸念されている。

 米政府高官は「軍事力でアフガン国内の政治的課題を解決したり、内部闘争を終わらせたりすることは出来ない」とコメントしているが、当然である。 

 同時テロの原因は、グローバリズムという名の元に一人勝ちした富める国々が、貧しい国からお金も人も食べ物も奪い取ったことに起因する。加えて戦争兵器を与え、血で血を洗う内乱を引き起こした。

 米国はテロへの報復でアフガンに空爆を行い、無辜の民を阿鼻叫喚の巷に叩き落とした。何たる罪深さだろうか。

 この20年でアフガンは国土の荒廃のみならず、人心の乱れが極みに達している。今こそ各国はアフガン復興の基金を設け、インフラ整備・医療・教育の充実を行いたい。

 なかんずく、子どもや女性、弱い立場の人を徹して守らなくてはならない。それが戦争を引き起こし長引かせたものの、責任である。