「温故創新」230210 N1176 伊波喜一

白雪の 舞い散る朝に 親子連れ 人生の岐路 力出し切り

 今日は私立高校の受験日である。昨晩から冷え込んできたと思ったら、今朝は粉雪が舞っている。親子連れが急ぎ足で、受験会場に向かっている。受験生達が力を出し切ってゆくことを、祈りたい。

 日本は過去に何回か、詰めこみ主義教育を否定した。が、相変わらず、暗記中心の学習になっている。課題を見つけるよりも、課題をこなしていく方に流されている。

 この日本的なやり方は、言われたことを疑わずにやることを是とする風潮となっている。

 しかし、疑うことは悪いことではない。むしろ、ゆくゆく成果が出てくるのは、試行錯誤という揺らぎを経てこそである。

 1つの原理を鵜吞みするのではなく、(ああでもない、こうでもない)と悩んで考えた分、足腰は確実に強くなる。

 成功体験のある者は、得てして自己の成功体験が頭から離れず、こだわりを捨てきれない。このことが、成功の落とし穴になる。

 1つのワクに皆を当てはめそれを押しつけると、様々な個性が潰されてしまう。すると、子どもの持っている個性は決して花開くことがない。

 少なくとも私達大人は、評価の基準や引き出しを幾通りも持たないといけない。「組織の常識」というフィルターを脇に置いて、子どもの持っている才能に目を向けていくことこそ肝要であろう。