「温故創新」210620 N793 伊波喜一

無観客 五輪リスクの ある中で 真摯に提言 受け入れる時            

 隣の私有地から公道へと、上下水道管を通す工事が始まっている。

  ミニユンボアスファルトを剥がして土を掘り返し、土管を埋設。その後、プレスで土を固めているが、かなりの振動だ。

 ワクチン接種が急速に進んでいる。7月中には、65歳以下にも接種案内が届くとのことだ。

 これを受けてでもないだろうが、菅首相は1か月あまりに迫った五輪を有観客で行うとしている。

 それに対し感染症対策専門家会議の尾身会長等は、無観客を提言している。が、この調子では聞き入れられそうにない。

 そもそも、国民がワクチンを打ち終わってもいない段階で、安全・安心な開催を謳う根拠は一体どこにあるのか。

 五輪開催で生じうるリスクの1つに、大会関係者以外への感染流出がある。これまでも指摘されてきたように、人流があればあるほどクラスターが発生しやすくなる。

 特に日本では、7月は夏休みや帰省の時期となり、人流が活発化する。これに熱中症や食中毒、インフルエンザなどが重なれば、容易に医療崩壊を起こしかねない。

 政治の役割の1つはリスクヘッジである。経済効果という利につられ、国民の安全をなおざりすると手痛いしっぺ返しをくらう。

 官邸が正視眼の判断を下すことを、切に祈る。