「温故創新」210604 N777 伊波喜一

国民の 懸念の声に 誠実に 耳傾ける 為政者ありて          

 オリンピック参加のために、豪州から女子ソフトボールチームが来日している。オリ・パラ開催に当たっては、新型コロナ感染に対する国民の懸念が払拭されていない。

 それもそうで、従来型以外にインド変異株とベトナム変異株、イギリス変異株とのスペック型まで出現している。実際に沖縄では、重病患者用の病床が100%埋まっている。

 この調子で、オリ・パラ関係者やボランティアにワクチン接種が進まないで開催したら、どうなるか。海外から訪問する人達と丸腰で接触することになる。

 訪問客の中に1人でもコロナ感染者がいれば、コロナをそのまま家庭や職場、地域に持ち返ることになる。もはや、感染拡大に歯止めがかからなくなる。 

 国民が政府に求めているのは、根拠のない「安全・安心な五輪開催」ではない。ワクチン接種を含めた、開催に至る青写真である。

 接種率をどう高め、病床を確保し、非常時にどう対処するのか。その道のりが見えないのにゴーサインありきに終始する姿は、頑迷さを通りこして固陋としか言いようがない。 

 国民の声なき声を聞き届けることが、政治である。

 為政者が国民の懸念な訴えに真摯に耳を傾け、真実を語り、誠実に行動するならば、協力しないという国民があるだろうか。