「温故創新」210603 N776 伊波喜一

兆候を 捉え逃さず 認知症 大事な脳の 健康延ばすと          

 道端のアジサイが露に打たれて、色つやを増している。花弁の色の加減が微妙で、自然の美しさにハッとさせられる。 

 健康というと誰もが血糖値や血圧、心拍を気にする。ところが脳が大きく影響していることには、なかなか気づかない。 

 認知症予防には3段階ある。発症させない(1次予防)、発症を遅らせる(2次予防)、進行を遅らせる(3次予防)である。 

 脳の寿命を延ばすには、脳の老化を遅らせることである。

 脳の老化は①体全体の老化、②脳の血管の老化、③脳の神経細胞の老化、④メンタルの老化の4段階に分けられる。

 ②体全体の老化では糖尿病、脂質異常症、高血圧、肥満予防には、重々気をつけたい。生活習慣病は血管を老化させ、脳への血流を低下させるからだ。

 ③脳の神経細胞は加齢とともに神経細胞が減り、老廃物がたまる。神経細胞は刺激が乏しくなると、後退する。人との会話やカードゲームが有効なのは、常に刺激を得られるからだ。

 ④メンタルの老化は深刻である。趣味や興味を深めると同時に、目的をもって生きているか、また他者や社会とどう関わっているかが大きく影響する。 

 日常から回りに関心を持ち、利他を心がける。この一見平凡な取り組みの中に、脳の活性化を図る秘訣があるのが面白い。