「温故創新」210605 N778 伊波喜一

産声を 上げる困難 危険性 奇跡の存在 命がけかと          

 降ったり止んだりから一転、今朝は晴れ間が覗いている。水資源を確保するという点から見れば、梅雨時は貴重な水量となる。ただ、ここのところの豪雨は尋常ではないだけに、用心が必要である。 

 二本足歩行をする人類は、出産で苦しむ。背骨がS字となったことで、胎児を育む子宮の大きさに制限が設けられた。

 また、骨盤の間を通って生まれる際にも、骨盤付近の筋肉が邪魔をしてしまう。

 さらに、産道を通れないほどに胎児の頭が大きくなる。そのため、母親の胎内で胎児は頭の骨を癒合させず可変の状態にし、頭の骨を4cmも縮め生まれてくる。 

 一方、胎児が狭い産道をこじ開けるようにして生まれてくるため、母親には強い痛みが伴う。初産に要する時間は、平均15時間と言われているが、哺乳類の中でも断トツ長い。

 このように出産は、親も子どもも激痛を伴う一大事業である。 

 この世に生を受けることは、稀有な出来事である。その分、一人に託された使命は大きい。その使命を果たすために、私達は苦労して生まれてきた。 

 使命といっても、目に見えない。しかし誰にも使命がある。そして、自覚する時が必ず来る。その時、自らの個性を桜梅桃李のごとく発揮する。この可能性を私達大人が信じぬけるかどうか、今、試されている。