「温故創新」210704 N807 伊波喜一

科学的 データを元に 判断す 妊婦にワクチン 米国先駆け                  

 前線の影響で、各地に大雨が降っている。都議会選挙の争点ともなっている防災・減災は、近年のゲリラ豪雨を経て、治水対策の必要性を実感させる。 

 米国では既に、12万人以上の妊婦がコロナワクチンを接種した。

 接種のリスクについてCDC(米疾病対策センター)のワクチン安全性追跡調査システムには、妊娠・出産経過が追跡されている。

 この追跡調査によると、流産、死産、早産や低体重児出産などの発生率は、非接種の場合と同程度である。胎児異常も一般発生率を上回らなかった。 

 さらに、接種で母親が得た抗体が胎盤を通り、胎児にも出来ていた。これは、母から子へ抗体がギフトされた証である。

 このように米国では、医学的知見を基に種々の判断をしている。その際、データの信憑性がものをいう。論より証拠で、複数のデータを比較していくと、何が正しいか判断がつく。

 巷間では、ワクチン接種の危険性、特に妊婦への後遺症などがまことしやかにネット上を飛び回っている。そうならば、その根拠を示すべきであろう。

 根拠なき言動は、人を不安に陥れ社会を不安定にし、分断する要因となる。日本政府も根拠を示し、五輪開催の意義を国民に示さなくては、民意を得られまい。