「温故創新」230121 N1161伊波喜一

AIの 進化激しく 紛争で ドローン戦の 脅威凄まじ

 ウクライナとロシアの紛争で、ドローン戦の空中戦が注目を浴びている。ドローンで制空権を握った方が、戦争の優位を保ってゆく。

 ウクライナ軍は最前線で、ラトビア製ドローンを使っている。このドローンは相手兵士の電子機器を発見し、至近距離まで近づく。そして、正確に位置情報を確定する。

 上から布などを被って隠れても、表面温度や水分の状況から人が隠れていることを特定する。逃げも隠れも出来ないのだ。

 懸念されるのは、この調子で民間技術が軍事技術へと転用されることだ。民間技術は、その用途が限りなく広い。それだけに、多種多様な方向へと転移することが可能である。

 結果、軍事能力が飛躍的に向し、殺傷能力が格段に増す。その分、人的被害が拡大する一方である。

 日本の今後は、一定の国際ルールに乗ることが必要である。今の現状では、法制度やインフラの不備もあり、IT大国の足元にも及ばない。ウクライナのように国家戦略としてIT化を推進し、不時の事態に備えていかなければならない。

 ドローンには感情がない。しかし、操作する人間には感情がある。血も涙も流す。そのことが、人間にとって戦争に関わることがどのような悲劇を生み出すか、想像させるきっかけとなろう。

 国際世論の喚起を促したい。