「温故創新」211210 N966 伊波喜一

100年の 人生元気で 生きるには 引退せずに 欲を張りなん 

 北中城村の夜は、星が間近に見える。月も大きく、夜空が広い。昼間の車の往来がうそのように、夜はシンとする。都会にはない魅力だ。

 医学の進歩は目覚ましい。あと10年すると、あらゆる病気を治せる。20年経つ頃には、日本人の平均寿命は100歳どころか120歳になるとのことだ。

 85歳を過ぎると、脳にアルツハイマーの症状が全くない人はいない。がんが全くない人もいない。つまり、皆病気を抱えている。

 脳は縮むが頭脳明晰な人もいれば、委縮は小さいのに認知症の症状がかなり進んでいる人もいる。この違いは、どこから来るのだろう。

 筋肉同様、脳は使わないと退化する。楽な方法を選択する。つまり、縮む。その中で一番先に縮むのは、前頭葉である。前頭葉は意欲や好奇心、創造性を司る。新たな環境に順応したり、未知を受け入れる。

 この前頭葉は、40代から衰える。新たな事に挑戦しようという意欲がなくなること自体、危険信号が灯っているということになる。  

 芸術家が若々しいのは、常に何かを生み出そうとするからだ。同じように主婦がボケないのは、日々の出来事に強い関心があるからだ。好奇心を口に出すことで、脳が著しく活性化する。

 人は誰しも日常と非日常とを行き来しながら、明日への一歩を踏み出す。現当二世(現在と未来の二世代)の目標に向かい、新しい挑戦を続けていきたい。