「温故創新」211116 N942 伊波喜一

ひきこもり 数の多さに 注目が 多様性と 実態つぶさに             

 早稲田通り公園が、イチョウの葉で覆われている。先頃まで緑の葉で覆われていたのに、まるで黄色の絨毯が敷き詰められているようだ。

 清掃作業の人達が、庭帚で丁寧にかき集めている。何だか勿体なくて、もう少しそのままにしておいてほしいぐらいである。

 贅沢な秋を堪能している。

 2021年の「引きこもり白書」が報告された。白書では、1682人から回答を得た。そこから、引きこもりにいたる経緯や引きこもりの長期化が見えてくる。

 「心の不調・病気・障害」を単一回答した人は、わずかに3.5%である。ほとんどの人は、別の要因・きっかけも選んでいる。

 引きこもりは、社会や他者との関係性が途切れている状態と言える。 

 今回の調査では、回答者の99%が生きづらさを感じていると答えている。

 自己否定感や対人恐怖、親や家族以外の人間関係、経済的不安を挙げているところからも、単体で解決を図れるものではない。 

 その根本には家族との関係が深く横たわっているが、家族任せにしても解決するものではない。なぜなら、長期間にわたる引きこもりは、家族をも巻き込んで疲弊させるからだ。

 家族を支えるセーフティーネット作りに、早急に取り組まなければならない。