「温故創新」211117 N943 伊波喜一

離婚後の 子育て難し 子の利益 共同親権 共同監護              

 朝、右足親指の裏にピクッと痛みが走った。靴下を脱いで確かめてみると、5ミリほどの切れ目が見える。裂け傷かと思っていたら、半透明のトゲが刺さっていた。痛いわけである。 

 離婚後の子育ては、難しい。日本の離婚率は、2012年時点で35%を越える。特に子育て中の離婚は、経済的・精神的に過重な負担がかかる。当事者の子どもは、言うに及ばずである。

 これまで日本では、離婚後に子どもが置かれる状況について、情報が十分に提供されてこなかった。当事者の話し合いに委ねられることが、多かった。

 その反省もあり、「共同親権性」や「面会交流の促進」を望む声が挙がっている。共同親権になれば面会交流が促進され、子どもの健全な育成につながると考えられている。

 一方、米国では離婚前に両親が「離婚後の親教育プログラム」などの講義を受講し、養育計画を出すことが義務付けられている。

 残念なことに、面会交流では暴力沙汰などの被害も起きている。

 しかし、どんな制度にも課題はある。その都度、問題点を改善していけばよい。

 心身面での子どもの成長には両親の関わりと愛情が欠かせない。心の内を豊かに満たし、そのエネルギーで外の世界に目を開かせる。

 その連携プレーこそ、両親のかけがえのない役割ではなかろうか。