「温故創新」211022 N917 伊波喜一

生活を 陰で支える インフラの 老朽進んで 整備急がん      

 FSRの陶芸教室で、白粘土で作ったシーサーに絵付けをした。

 昨日、窯から素焼きを出したばかりだが、珍しくひび割れもない。絵の具を叩き塗りしながら仕上げていったので、思いのほか時間がかかった。これから本焼きに入るが、出来上がりが楽しみである。

 全国で水道管のインフラが滞っている。厚労省によると、18年度の水道管の破損や設備不備は2万1672件にのぼる。

 国内の水道管は、高度成長期の1960年~80年にかけて一気に整備が進んだ。水道管の耐用年数は40年で、耐用年数を超えた割合は全国で17.6%にもなる。

 耐震化を終えた水道管は、19年度末で41%に満たない。水道管の年間更新率は、0.68%に後退している。

 上水道事業は基本的には市町村が独立採算で運営しており、全国的な人口減少で収入が減っている。そんな中、浄水場の施設更新などの支出がかさんでいる。

 各地では浄水場や職員の数を減らして、資金を捻出しようとしている。どこもかしこも、財政再建のために施設を減らし、人件費を減らすことが常套化している。

 しかしこのようなやり方を続けていると、いざ修理が必要という時に専門家や現場の人の手が足りなくなる。暮らしと安全を守る人手を、安易に削ってはならないのだ。