「温故創新」210318 N699 伊波喜一

健康な 体に育ち 感謝する 寄付活動を する人ありき            

 目には見えねど、草花は春に向かって伸びる。人の爪や髪もこれまた伸びる。

 ヘヤードネーションは、病や事故で頭髪を失った人に髪の毛を寄付する取組である。1年近く髪を伸ばし、カットしたものを寄付する。

 知人に、その活動をしている人がいる。

 やはり、1年以上髪を伸ばし、腰まで届いた髪をバッサリ切った。大事な髪だけに、その心構えが映える。 

 筆者は、3月末に献血に行く予定だ。

 コロナ下で、献血する人は激減している。学校や企業などでの献血活動が自粛され、血液が集まらない状況が続いている。

 筆者のような個人献血では、焼け石に水という気がしないでもない。

 だが、小さな積み重ねも、積もれば山となろう。ここは(自分ぐらい)と思わず、出来得る限り協力していこうと思っている。 

 日本はかつて、地域や自治体、会社などの共同体意識が高く、ドネーション(寄付)文化は育ちにくかった。

 しかし今、共同体意識も伝統も失われつつある。昨今は雇用形態や治安の悪化が影響し、地域や雇用主との関わりが淡白になっている。 

 共同体には所属せずとも、興味のある事を出来る範囲でならやれる。

 ニッチにドネーションを広げていくには、人の目を気にしてはいけないのだ。