「温故創新」210829 N863 伊波喜一

人材に 育ち切るまで 関わりて 卒業生の 心伝えん               

 思っていた以上に残暑が厳しい。体の水分は、汗や蒸発で思った以上に無くなる。喉の渇きを感じる前に、水分補給を心がけたい。

 FSR恒例の「卒業生の話を聞く会」が、27日に行われた。

 あいにく昨年度は、コロナ下のため実施出来なかった。そこで今年度は、過去2年間分の卒業生の話を聞く会となった。

 子ども達にとって学校に通えない理由は、千差万別である。周りの目が気になり外に出られず、不登校が長期化することが多い。

 やっと辿り着いたフリー・ステップ・ルーム(FSR)だが、在籍当初は通室が安定しない。一度崩れた生活リズムを元に戻すのは、容易ではない。ましてや、昼夜逆転した生活リズムを立て直すのは、並大抵のことではない。

 それでも、徐々に自分のリズムで通室し始めた頃から、勉強のリズムがついてくる。そして、リレーションタイムや遠足・社会科見学などで友達と関わる中で、人としての地力がついてくる。

 物事には須らく基本がある。個として、社会的集団で生きていくために必要な事は、自らを律して人と関われるかどうかにある。

 卒業生一人一人の顔を見てその話を聞きながら、新しい場で彼等が奮闘している様子が伝わってきた。

 多少の苦労はあっても、基本を徹底すれば道は拓ける。今日の会に参加した後輩達が、その後に続くことを強く願っている。