「温故創新」210830 N864 伊波喜一

これまでの 生活見つめ 改めん 快適生活 棚卸しして               

 FSRで育てている「鷹の爪(唐辛子)」が、真っ赤に色づき始めた。8月中ばに8個の実をつけたが、その内の1つが色づいた。植物の世界では、すでに季節が秋に移り変わっている。 

 コロナ下で明らかになったこと。それは、いつまでも今の生活を続けることへの懐疑だ。

 グローバリズムの恩恵を受けて、日本中・世界中を旅する生活は便利だった。日常の非日常を味わえる至福の時でもあった。

 反面、盆暮れなく働いても所得は上がらず、日常の豊かさを感ずることが出来ない庶民。インバウンド効果で世界中が日本の「もてなし」を喜んだが、疲労困憊していく労働者。

 その姿を見た外国人は、果たして日本で働きたいと思うだろうか。

 訪日客にとってはパラダイスだが、サービスを提供する者にとっては心身を消耗し尽くす。それが私達が夢見た資本主義の未来だとしたら、悲しい。一体誰がそのような思想に、自分の未来を託そうと考えるだろうか。 

 コロナ下で私達は、拡大・享受・消費・廃棄で進んできた生活のあり方を、根本的に見つめ直さざるを得ない。

 子どもの頃、水や空気の美味しさに気づくことはなかった。あの当たり前の日常に感謝出来る日を取り戻していくことこそ、コロナ下の教訓ではないだろうか。