「温故創新」210218 N671 伊波喜一

自らの 命断つ子等 コロナ禍で 479人 最多悲しも        

 年末から時折苦しめられた霜焼の痛痒さも、やっと治まってきた。暖かくなってきて、血行が良くなったのだろう。有難いことである。

 コロナ禍の2020年に自殺した児童生徒の数が、479人にのぼった。前年比4割増で、過去最高となった。

  小中高校生のいずれも増え、特に女子高生は138人と倍増した。長期休業が明けた6月や8月が特に多かった。

 479人のうち小学生14人(前年比8人増)、中学生136人(同40人増)、高校生329人(同92人増)だった。 

 月別では6月45人(同24人増)、8月64人(同35人増)、9月53人(同11人増)、11月48人(同25人増)だった。

6、8、11月は前年の倍以上になった。 

 原因は進路に関する悩み(55人)、学業不振(52人)は例年同様だが、うつ病や病気の悩みが例年より多かった。 

 コロナ禍で収入が途絶え、職を失う人が増えている。

 ポストコロナが長期戦であることを考えると、ボディブローが効いてくるのはこれからである。

 経済政策は元より、最低限の生活保障や文化的で健康的な生活をどうしていくのか、ビジョンが求められる。何故なら、子どもは社会の健康度を鋭敏に映し出す鏡であるからだ。

 青少年に今必要な事は、未来の希望を大人が示すことにあろう。