「温故創新」201114 N590 伊波喜一

DVの 被害深刻 コロナ禍で 7つの習慣 まず傾聴を

 窓から差し込む陽射しが眩しい。予報通り、日中は汗ばむ陽気だ。  

 新型コロナの影響で、外出自粛やテレワークが急速に広がった。

 それに呼応するように、5~6月のDV(家庭内暴力)相談件数は1万7500件と昨年度比1.6倍にのぼった。7~8月は1万6000件と、これも前年度比1・4倍と激増している。

 ここでいうDVは殴る・蹴る行為だけではない。支配・被支配の関係性も含む。 

 本来、人間関係はフラットでなければならない。その関係を築くために有効なのが、7つの習慣である。その筆頭に傾聴がくる。 

 傾聴のポイントは、以下の3つである。①話す比率1に対して聞く比率を2にする。

 ②今やっている作業をやめて耳を傾ける。③「だ行」の相槌を止めて「さ行」の相槌を打つ。 

 だ行の相槌とは「だから、言っただろう」「どうせ」「だめだめ」などの否定語である。

 それに対してさ行の相槌は「そうなんだ」「さすが」「それは知らなかった」「素晴らしい」などの肯定語である。まさに、さ行の相槌は魔法の言葉である。 しかしこれは、単なる言葉の技術ではない。相手を尊重し、共に生きていこうとする心がけの現れである。

 傾聴と励ましは、表裏一体であるのだ。