「温故創新」201113 N589 伊波喜一

日米の 同盟強化 明言す 尖閣めぐる 対立激化

 澄んだ青空が広がっている。

 コロナ禍の影響でジェット機の飛来が減った分、世界中で空がきれいになっている。幼い頃の空を思い出す。

 菅首相はバイデン次期米大統領と、電話会談した。

 会談では、日米同盟を一層強化する重要性を確認した。

 その際、沖縄県尖閣諸島は、米国の防衛義務を定めた日米安全保障条約第5条の適用対象だと明言した。「自由で開かれたインド太平洋」の実現でも、連携する方針で一致した。 

 米大統領選の間隙を縫って、中国は尖閣諸島のいわゆる排他的経済水域に自国の船舶を航行させている。

 この海域にはレアメタルや漁場があり、中国・台湾が領有権を主張している。日中業業協定で定められた尖閣諸島北方では、すでに中国漁船の乱獲が始まっている。加えて、中国と日米の防衛上、なくてはならない地域である。

 日米トップ会談で尖閣諸島を防衛すると明言した途端、中国は自国の領土に対する干渉だと反論している。自国の艦隊による実効支配を目論む中国に対し、日米同盟を軸にインド太平洋地域で連携する日本と米国。現行の中国のやり方は強引だ。

 このような覇権国家に対して声を上げ、連携を強めていかかなくては、東アジアに安定は来ない。