「温故創新」201027 N574 伊波喜一

人生の 勝利飾るは 何度でも 立ち上がる人 ムヒカ引退 

 鍋が美味しい季節となった。赤ちょうちんの灯の色にも、つい誘われる。ついこの間までは冷たいものが美味だった。

 季節の変わりように驚かされる。 

 世界一貧しい大統領で知られる南米ウルグアイホセ・ムヒカ元大統領が20日、政界引退を発表した。

 ムヒカ氏は言う。「若者たちに伝えたい。人生の勝利とは、金を稼ぐことではない。倒れても、何度でも立ち上がりやり直すことだ」。「憎しみは愛のような炎だ。愛は創造的だが、憎しみは我々を滅ぼす。私の庭では、もう何十年も憎しみは育てていない」。 

 ムヒカ氏は1960年代、都市型極左ゲリラの創設メンバーとして軍事独裁政権に対抗し、逮捕や拷問を受けた。

 民政移管後、政治家に転身し大統領になったが、収入のほとんどを寄付し、質素な生活を続けた。

「私は持っているもので、贅沢に暮らすことができる」「貧乏とは欲が多すぎて、満足できない人のことである」

「私は貧乏ではない。質素なだけだ」「我々はあの世に何も持っていけない。後世に教育を残すのだ」「人生で最も重要なことは勝つことではない。歩み続けることだ」。 

 最後に「人生より価値のあるものはない」。 この言葉を私達日本人は、どう考えたらよいだろうか。