「温故創新」200730 N498 伊波喜一

鋭敏に 本能磨き 生き延びる ヒトは忘れる 平和ボケかも  

 転変地異が続いている。今朝は千葉沖で地震もあった。ここのところ、頻繁に地震が続いている。 

 昔から、地震津波が来るとネズミが逃げ出すなどと言われてきた。動物には、どうも地中で起きている微細な音を聞き取る能力が備わっているらしい。 

 例えば、ゾウは遠く離れた動物の足音を聞き取る。足音は低周波なので、人では聞き取れない。特殊な能力と言わざるを得ない。 

 以前、近所の犬が大活躍したことがあった。普段は庭に掘った穴にうずくまって、寝ている姿しか見たことがなかった。

 ところがある日、いつまでも鳴きやまないので、変だと思った家主が外に出てみると、見知らぬ人が近所をさり気なく覗き回っていた。被害はなかったものの、挙動不審な様子からして、どうも怪しい人だったようだ。 

 この犬は耳が良く、近所の人達の足音を正確に聞き分けていた。足音だけでなく、自転車の音も聞き分けていたらしく、他所から入ってくると、その自転車が出ていくまで低く唸っていた。 

 私達の五感は、いつの間にか退化してしまっている。社会全体が視覚中心になり、他の感覚を働かせることがなくなった。いわんや、第六感をやである。 

 平和ボケにならぬよう、五感を磨き続けていきたいものだ。