「温故創新」180710 N242 伊波喜一

想像を 超える雨量に 成すすべも 未曽有の被害 声を失い 

 西日本豪雨の被害の様子が伝わってきている。10日時点で死者は172人に上り、安否不明者も89人に達した。家屋の流失や浸水は2万世帯に達し、断水も数万世帯に達する。想像を絶する被害の大きさに、声を失う。水が引いた後は、梅雨明けで30数度の気温に達し、熱中症が案じられる。記録的な豪雨に加え、避難勧告のタイミングはどうだったのか、花崗岩の地盤の脆さに対策が立てられないかなど、検討する課題があまりにも多い。 それにしても初動段階から被害の拡大が予想されたにもかかわらず、政府の対応は遅きに失した。6日・7日と被害の実態が明るみになってきてからも判断が遅く、8日になって災害対策本部が設置された。人命を最優先しているのであるからこそ、素早い対応が取れなかっただろうか。 人はその行動を見れば、その人の考えが分かる。そしてそれは、いざという時に形として表れる。日頃、人命尊重を口にしていても、それを行動で示されなければ、実際に人は救えない。同時に、これほどまでに被害を拡大させることには、ならなかったのではないだろうか。 過去にも豪雨等の自然災害で、大きな被害が出た。ましてや、今回の大豪雨による被害である。再建までの道のりは余りにも遠い。インフラの復旧にも、莫大な時間と労力を要する。被災された方々が悲しみを乗り越え、自らの力で歩み始めるには、無限の励ましが必要となる。 出来る限りの応援を、続けていきたい。