「温故創新」200723 N491 伊波喜一

人手減る 農業担う 知恵出して ロボット活用 スマート農業   

 夜半から豪雨である。横なぐりの雨が窓ガラスをたたく。

  雨量の多さに驚くばかりだ。こう長雨が続くと、肝心の農作物が育たない。野菜や果物の収穫は言うに及ばず、作物が根腐れする。日照時間の少なさと相まって、農業経営に影響を与えかねない。 

 宮崎県の新富町で、スマート農業の取り組みが始まっている。

 農家の人手不足を解決するために、ロボットなどを活用して生産性の向上を目指している。 

 全国の農業従事者は175万人で、その内68%が65歳以上の高齢者である。自然を相手の厳しい労働環境に加え、地球温暖化による自然災害の多さは、若者の就職敬遠を助長している。 

 新富町の農業ベンチャービジネスでは、ピーマンの自動収穫を開発した。

 ビニールハウス内にワイヤを張りめぐらし、ロボットがピーマンをもいでいく。ピーマンの形状や実の間隔・つき方をロボットに認識させ、収穫につなげている。

 今後、キュウリやトマトにも対応させていく予定である。

 AIを活用した農業の取り組みは、緒に就いたばかりである。

 自然を相手にした農業では、予期せぬ天候の変化や病害虫の発生が出てくる。

 成果を得るまでには根気と労力、コストがかかる事を銘記したい。