「温故創新」180708 N241 伊波喜一

 長雨の 被害すさまじ 大水の 避難勧告 無事を祈らん

 西日本では記録的な豪雨が続いている。8日現在死者77人・安否不明が40人以上となっており、避難指示・勧告の対象は19府県の260万世帯、590万人に及んでいる。鉄道や道路などの交通網も遮断されているところが出ている。農業への打撃は深刻で、田植えの稲や葉物野菜などは収穫の目途が立たない。北海道でも旭川の氾濫があり、北上してくる台風8号の影響が懸念される。政府は8日、非常災害本部を設置し、警察・消防・自衛隊海上保安庁の救助部隊5万4千人の態勢で、捜索活動に取り組んでいる。日本列島では今年になってからも、噴火や洪水などが起きている。異常気象現象に伴う被害は、年々甚大となっている。これらは人災ではなく、天災とよぶべきものである。災害は個人の努力で回避できるものではない。そしていったん起きてしまうと、その復興には莫大な時間と労力とお金がかかる。その補償をしていかなかくては、生産者もそこで生活する人々も生活そのものが立ちゆかない。特に農業や林業、漁業など自然を相手にする仕事は、天変地異に大きく左右される。不安定な要素に取り巻かれている。だからこそ、国が全面的にバックアップしていかなくてはならない。 政府は一攫千金を当てにしてカジノを誘致しようとしているが、自然を相手に働く人達とその仕事を守り、育てるべきではないだろうか。国の守り手を尊敬する心なくして、自国に誇りを持てる国民は育たないのだ。