「温故創新」200908 N534 伊波喜一

飽食の 時代に生きる フードロス 勿体ないと 思うことから         

 台風10号の影響で47万戸が停電した。医療や生産ラインの停止、あるいは食料品のフードロスなど被害は甚大である。

 21世紀中盤の2050年を目途に、自然災害の影響を食い止めると同時に、想定内被害補償を国家予算に組まなくてはならなくなる。その規模は国防という観点から、軍事予算に匹敵するものにならざるを得ないだろう。

 食品ロスが言われているが、日本の現状はまだまだ厳しい。

 京都市の調査では、1年間に1世帯が捨てる食べ物は6万1000円にもなる。

 これには食べ残しと手つかず食品が含まれる。月額にして5000円以上が、捨てられている計算となる。 

 この無駄を日本の世帯数約5800万世帯に換算すると、3兆5300億円の損失となる。世界規模に換算すると、年間何百兆円の赤字となる。 

 このことは、単純にお金の損失だけで済むことではない。

 食物を育て、採取し、調理するには、多くの人の手と複雑な作業工程がかかる。加えて、世界全体では食事を満足に採れない世帯が多くある。生きとし生けるものは相互に関連して生きる、という原則から大きく外れていると言わざるをえない。

 廃棄食材を減らす努力を、世界全体で取り組むべきであろう。