「温故創新」200907 N533 伊波喜一

歴史上 転換点を 見てみると 40年の サイクルありき        

 台風10号が沖縄から九州を通り抜け、韓国へと北上した。大雨による洪水や停電の被害など、復旧に時間がかかりそうだ。 

 近代日本の歴史上の転換点は、40周年周期でやってきた。

 1番目に江戸幕府を倒壊させて、明治新政府を樹立したことである。民兵で構成された政府軍が士族に勝つことで、革命が成就した。

 2番目に日英同盟を締結し、多大な犠牲を出しながらも、かろうじて日露戦争に勝利したことである。 

 3番目に米国と開戦し、完膚なきまでに叩きのめされたことである。この時、大本営終戦の決断を早めていれば、南方地域や沖縄での玉砕、広島と長崎に原爆が投下されることはなかった。

 4番目に米ソ陣営の東西冷戦である。日本は円安と保護貿易を非難され、プラザ合意円高ドル安に誘導される。その結果、金余り現象になりバブルの温床となった。

 5番目がコロナの今である。EUとロシア、中東の和平は、放置されたままである。アフリカは衛生と安全な生活が、脅かされている。米中はますます、対立の溝を深めていく。 

 このような時に、他国を頼って何が解決するというのか。何も解決などしない。

 今こそ日本は世界の舵取りに向けて構想を示し、地道に調整していく時である。その潜在力を日本は秘めている。