「温故創新」200911 N535 伊波喜一

海水も 影響受ける 温暖化 農水産業 対策必死         

 残暑がまだ残るが、朝晩は風が涼しい。日中は湿度が高く蒸すが、あと2週間ほどの辛抱である。 

 地球温暖化で、コメの収穫量や魚の分布に異変が生じている。

 今世紀中に国内の1次産業に深刻な影響が出る、との報告書が出された。コメの収穫量は今世紀半ばの2060年頃までは増加傾向だが、今世紀末には減少に転じると予想されている。

 現段階で、品質の低下が報告されている。その結果、2040年代には白く濁ったコメが増え、1等米が減少する。 

 また果物の適地が北上して、ナシやリンゴなどの収穫量が減る。気温が高くなることで、乳牛の生産量も減少する。 

 一方、漁業でも水温が上昇し、太平洋の亜熱帯域での漁獲量が減少する。その結果、魚介の分布が北上する。

 特にサケ・マス類は日本周辺の生息域が減少し、漁獲高に深刻な影響を与えることが懸念される。

 さらに雪解けが早まり、水の需要が必要な時に供給が間に合わないという事態に遭遇する。この間の経済損失は測り知れない。 

 これは日本だけの話ではない。世界全体で地球温暖化対策を急げという、地球からの警告である。

 かけがえのないこの地球環境は、過去から現在への贈り物である。絶対に、未来へ負の遺産を残してはならない。