「温故創新」240212 N1392伊波喜一

飛び散りて 悪魔の兵器 クラスター 戦争の害 生命奪わん 

 暖冬だろうか。手袋なしで自転車に乗っても、全く平気である。

 「悪魔の兵器」と呼ばれ、非人道的なクラスター弾ウクライナ戦線で使われている。クラスター弾は、広い範囲を攻撃するのに有利と言われている。ロシアとの実力で圧倒的な差があるウクライナにとって、背に腹は代えられないということか。

 投下された親爆弾が開き、子爆弾が散らばる。その子爆弾が破裂して、中の鉄片が広い範囲に被害を与える。それだけ、殺傷能力が高い。さらに問題なのは、不発弾として地面に残った子爆弾である。これらはちょっとした刺激で爆発し、その地域の住民を巻き添えにする。 

 08年に調印されたオスロ条約では、生産・使用・移転が全面的に禁止されたが、米国・ロシア・ウクライナは参加していない。

 その米国がベトナム戦争中の1970~73年、B52からカンボジア南東部に大量のクラスター弾を投下した。推定、約3千万個とも言われている。

 その内、500万~600万発が、ベトナム国境に近い東部地域を中心に残る。地雷や不発弾による事故で少なくとも2万人が死亡し、4万人が負傷したと言われている。だがこの30年間で、まだ全体の1割弱に当たる44万個しか除去できていない。

 米国は自国がそのような目にあったら、一体どう感じるだろうか。無責任にクラスター弾を供与するなど、無責任極まりない。