「温故創新」230614 N1222 伊波喜一

ウクライナ ダム決壊で 農地危機 環境破壊 エコサイドかと 

 今日も一日、雨模様である。湿度80%で、動くと汗が滲み出す。 

 ウクライナ南部のカホウカ・ダムの決壊から、1週間が経った。ダム決壊によって推移が下がり、ドニプロ川流域では灌漑システムが使えなくなる。

 その結果給水が滞り、作物を育てられなくなる。感慨の復旧には、3~7年かかると予想されている。ダムの決壊では、周辺地域への油の流出や生きものの水没も報告されている。

 ウクライナ政府の発表によると、ダムの決壊で150㌧以上の油が流出した。さらに、300㌧以上が流出する恐れがある。環境に与える影響は、計り知れない。

 ヘルソン地域の約5万5千ヘクタールの森林が浸水し、16万羽の鳥類と2万匹以上の野生動物が影響を受けている。ここにはラムサール条約の登録も5ケ所あり、渡り鳥の休息地になっていた。

 エコサイドは、エコロジー(環境)とジェノサイド(集団殺害)を組みあわせた造語で、大規模な環境破壊行為を指す。戦争は、このような馬鹿げた行為を平然と行う。修羅界の闘争心は、全てを破壊し尽くす。のみならず、全てを不毛の地へ変えてしまう。

 「破壊は一瞬、建設は死闘」とは、先哲の言である。1度壊したものは、2度と元に戻らない。戻したように思っても、それは元のものではない。 狂気の時代に抗うウクライナを、支援し続けたい。